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「高橋睦郎 花をひろう」より
<朝日新聞20080822 be on Saturday e6面> 夏の花といったら朝顔がまず浮かぶが、朝顔は秋の季語だという。 「朝顔は朝の容花(かおはな)の謂(いい)で、美しい女性の寝起きの顔のような花という比喩的表現」 美しい女性の寝起きの顔なんて表現されると、朝顔の花の見方がかわってきてしまう。 「花をひろう」の前半のみ、以下に書き記す。 ******************************* 朝顔市(7月6-8日、東京・入谷鬼子母神境内)は夏の季語なのに、朝顔が秋の季語はなぜか。 その背景には朝顔という言葉の長い歴史がある。 朝顔は朝の容花(かおはな)の謂(いい)で、美しい女性の寝起きの顔のような花という比喩的表現。 最初、これに当てられたのは桔梗だったらしい。 「万葉集」巻八の山上憶良(やまのうえおくら)の「秋の野の花を詠む二首」(一首目短歌、二首目旋頭歌)。 秋の野に咲きたる花を指折りかき数ふれば七種の花 萩の尾花葛花瞿麦の花女郎花また藤袴朝貌の花 の朝顔の花は桔梗を指すという。 ところが、その後に木槿(むくげ)が輸入され、桔梗より美しいというので朝顔の名を当てられ、さらにそののち牽牛子(けにごし)<現在のアサガオ>が舶来し、木槿よりさらに美しいというので朝顔の名がそちらに移り定着した。比喩的な名のゆえの移動と考えればよかろう。 ********************************** 小学校のときに夏休み、朝顔の成長記録などつけていた記憶があるけれど、朝顔にこんな奥深さがあったとは趣深く感じる。 ちなみに、入谷の朝顔市は七夕が新暦で行われはじめた明治の中期からという。
by ou_allons_nous
| 2009-08-22 12:00
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